■主要ビタミン&ミネラル

タンパク質・脂質・糖質の三大栄養素の働きを円滑にするための「潤滑油」的なものが、ビタミンやミネラルといった「微量栄養素」。
ひとつでも欠けるとバランスが崩れ、体調不良を引き起こします。
サプリメントなどで、割と手軽に補給できます。

■脂溶性ビタミン  油で炒めた料理で摂ると、効果的にはたらく。
▼ビタミンA
働 き 視力と胃腸や肺などの粘膜を正常に保ち、成長を促進
免疫細胞の働きを活発にするので、抗がん作用がある
多く含む食品 レバー、にんじん、かぼちゃ、うなぎの蒲焼、春菊、ニラ、ほうれん草、チーズ、鶏卵など
不足すると 皮膚や粘膜が乾燥、消化の悪化、夜盲症など
▼ビタミンE
働 き 血行を良くする
酸化による細胞の老化を防ぐ
更年期障害の予防と症状改善
多く含む食品 マーガリン、ナッツ類、たらこ、うなぎ、ほうれん草、抹茶など
不足すると シミができやすい、冷え性、しもやけ、不妊症、生活習慣病の進行、運動能力の低下など
▼ビタミンD
働 き カルシウムとリン酸の吸収を助ける
骨や歯にカルシウムが付着するのを補助する
血液中のリンの量を一定に保つ
多く含む食品 かつお、まぐろ(脂身)、しらす干し、まいたけ、マッシュルーム、うずら卵など
不足すると 骨や歯の発育が悪くなる、骨軟化症、骨粗鬆症、筋肉のけいれん、疲労や倦怠感など
■水溶性ビタミン  洗ったり煮たりすると成分が流れてしまうので注意が必要。
▼ビタミンC
働 き コラーゲンの合成を促進する
免疫機能を高め、ウィルスに対する抵抗力を高める
鉄分の吸収を高める
多く含む食品 ブロッコリー、トマト、柿、いちご、キウイフルーツ、キャベツ、ピーマン、レモン、みかんなど
不足すると 全身の倦怠感、食欲不振、筋肉痛、歯茎の出血、シミ、ソバカス、皮膚のかさつきなど
▼ビタミンB1
働 き 糖分の代謝をスムーズにして、エネルギーに変える
脳の中枢神経や手足の末梢神経の働きを調整して、正常な状態にする
多く含む食品 豚ヒレ肉、胚芽米、レバー、ライ麦パン、ぬか漬け、ベーコン、のり、ごま、落花生、枝豆など
不足すると 疲労や倦怠感、食欲不振、うつ病、記憶力低下、脚気、情緒不安定、神経障害など
▼ビタミンB2
働 き 目や皮膚、口中の粘膜を正常に保つ
成長を促進する
細胞の再生やエネルギー代謝を促進
動脈硬化を防ぐ
多く含む食品 やつめうなぎ、レバー、さば、スキムミルク(国産)、納豆、鶏卵、チーズ、干ししいたけなど
不足すると 口唇炎、口内炎、口角炎、脂漏性皮膚炎、めまい、目の充血・異物感、舌炎
▼ビタミンB6
働 き たんぱく質や脂肪の代謝を促進
中枢神経の働きを正常に保つ
皮膚や毛髪、歯の健康を保つ
糖尿病、肝脂肪を予防する
多く含む食品 サケ、さば、いわし、レバー、じゃがいも、さつまいも、牛乳、くるみ、大豆、麦など
不足すると 食欲不振、貧血、免疫力の低下、目や口の回りの皮膚炎、神経障害、神経衰弱など
▼ビタミンB12
働 き 赤血球の生成を促進して貧血を予防
たんぱく質の代謝・成長を促進する
食欲や体力を増強する
ストレスや疲労の回復を助ける
多く含む食品 レバー、あさり、しじみ、カキ、はまぐり、牛乳、チーズ、あんこう(肝)、うるめいわしなど
不足すると 神経機能の低下、悪性貧血、末梢神経炎、食欲不振、集中力・記憶力の低下など
▼ナイアシン
働 き 消化器系の健康を促進して、胃腸障害を緩和する
口腔、唇の炎症や皮膚炎を予防する
脳と神経系の健康を保つ
多く含む食品 ビール酵母、レバー、肉類、かつお、まぐろ、豆類、ブロッコリー、パセリ、のり、小麦など
不足すると 口内炎、舌炎、口臭、皮膚炎、食欲不振、消化不良、下痢、頭痛、高血圧、めまいなど
▼葉 酸
働 き たんぱく質の代謝を助け、ヘモグロビンや赤血球、核酸の生成を促進
脳の発育を助ける
胃腸の粘膜を正常に保つ
多く含む食品 レバー、大豆、にんじん、ほうれん草、玄米、チーズ、小麦、マッシュルーム、黄卵など
不足すると 下痢、舌炎、口内炎、悪性貧血、胎児や乳幼児の場合は脳神経の形成障害など
▼パントテン酸
働 き 糖分やたんぱく質の代謝を促進する
抗生物質などの毒性を和らげる
ホルモンバランスを整える
脂肪酸を燃焼させる
多く含む食品 ビール酵母、レバー、鶏卵、ローヤルゼリー、ブロッコリー、豆類、スキムミルク、チーズなど
不足すると 頭痛、皮膚炎、めまい、疲労、脱毛、白髪の増加、副腎障害、生殖機能の低下など
■ミネラル  ビタミンと一緒に摂らないと吸収されず無駄になるのでバランス良く。
▼鉄 分
働 き 赤血球中のヘモグロビンを作る材料になり、酸素を体内に運ぶ
貧血を予防し、血色を良くする
成長を促進する
多く含む食品 ひじき、レバー、しじみ、切り干し大根、パセリ、小松菜、ほうれん草など
不足すると 貧血、筋肉疲労、健忘症、うつ病、めまい、息切れ、敏捷さの減少など
▼カルシウム
働 き 骨や歯を作る
血液の凝固作用を正常にして、動脈硬化を防ぐ
神経を興奮を鎮め、イライラを抑制
多く含む食品 いわしの丸干し、わかさぎ、大豆、小松菜、牛乳、チーズ、かぶ葉(生)、大根葉(生)など
不足すると 骨粗鬆症、骨軟化症、頭痛、膝の痛み、虫歯、情緒不安定、飽きっぽくなるなど
▼マグネシウム
働 き 体内のミネラルバランスを整える
体内にある酵素の活性を助ける
エネルギー代謝、血圧等の調節
筋肉の神経の興奮を正常に保つ
多く含む食品 玄米、そば、牡蠣、干しえび、豆腐、納豆、こんぶ、ひじき、アーモンド、バナナ、ココアなど
不足すると 疲れやすい、衰弱感、不整脈、無気力、神経過敏、手足のふるえ、血圧の上昇など